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2011年3月4日金曜日

【アンチな方にはごめんなさい】ALI PROJECT 新アルバム「汎新日本主義」の適当なレビュー

今年のオリジナルアルバムのタイトルは「汎新日本主義」。タイトルとジャケットからも判るように、曲は大和・軍事風となっています。アリカ様自身も言っているように、白アリや昔のアリプロが好きだという方にはおすすめできません(非おすすめ曲が10曲中4曲=個人差あり)。でも、例年通り、何回か聴いているうちにそれなりに好きになっているんですね。まずは YouTube あたりで試聴してから買うとよいでしょう。

▼限定版のジャケット:宝野アリカをイメージして書いたというジャケット。絵:feebee



▼通常版ジャケット:初見の方、この人は魔女ですよ


それでは、拙い感想と解説をお読みください。

■CD

1.絶國TEMPEST
古参ファンにはおすすめできない。この曲名になる前は「I am 卑弥呼」だったはず(amazonより)。

2.髑髏ヶ城の巫女達は永遠に現世の夢を見る
これは結構中毒性がある曲かと。サビからの曲調がクセになる。昨年のアルバム「Poison」に収録された「処女懐胎、〜」といくつか共通点がある。まずは曲名が長いこと、ストーリーが似ているところ(少女達⇔巫女達、白骨塔⇔髑髏ヶ城、「転生」をテーマにしている点)。

3.平成日本残酷物語
白かと思ったら黒寄りの曲。古参には(以下略)。本人による解説を参考にすると、「復讐心・戦闘心・生きる意思をもつべきだが、この現代ではその気持ちをどこに向ければいいのか」といった感じか。

4.巴里と画家と女
このアルバムの中で最も白アリ度の高い曲。ストーリーは祖国を捨てた画家と異国の女との恋の物語で、1番は「僕」、2番は「わたし」が語りかける。このアルバムに収録するには異色だが、曲名の「女」を日本人と捉えれば問題ないか。

5.SENGOKU GIRL
曲目を「戦国乙女」としてほしかったと思うのは自分だけか。パンク・V系の曲。アリプロが自分の最も軽蔑する種類の音楽を創ってしまった…しかし歌詞はまとも。それでもこの曲だけは聴くに堪えない。

6.四神獣飼殺し(限定版)/帝都乙女決死隊(通常版)
古参には(略)。限定版と通常版で歌詞が違う(曲は同じ)。歌詞が違うだけで全く別の曲に聞こえるらしい。この2曲を限定版・通常版の両方に収録してほしかった。両方とも買わせるつもりなのだな、ナンセンス!

7.鹿鳴館ヴギウギ
「Poison」に収録された「極色一代女」に続くジャズ曲、ストーリーも類似。
時は明治、夜毎開かれる異国の貴族との舞踏会。世間のことなどどうでもいい、今が楽しければそれでいい。

8.東方憧憬未見聞録
これはおすすめ。アルバム「禁書」に収録された「ヘテロ失楽園」以来のインド民族調の曲。
悲しみの涙も争いもない桃源郷はどこにあるのか。それは日本。住むのは優しい人々、金の実がみのる田、馬は野を駆ける。その桃源郷を求め、異国の船が次々に日本へ向かう。しかし、異国の侵略を受けてしまった日本はすぐに衰退し、すべては瓦礫の下に埋もれてしまった。

9.平和の因子
歌詞が少なく、スローテンポな曲。私たち一人ひとりが生きて願うことが平和へとつながる、みたいな。浄化されます。

10.この國よ静かに目覚めたまえ(Instrumental)
この曲には国歌「君が代」が巧みに織り込まれています。初めは判りにくいかもし れませんが、注意深く聴いていると「ここが君が代だったのか!」と判ります。毎回片倉さんのインスト曲には脱帽です。ゴシック曲から郷愁を誘う曲やクラ シックまで何でも作曲します。片倉さん結婚して!

▼イケメンな作曲・キーボード担当片倉さん。昔よりワイルドに、そして若返っている気が。





■DVD
・「絶國TEMPEST」PV
血風呂に浸かるアリカ様、頭が蛇のアレ(何ていうんだっけ…)、吹き荒れる光景など。自分はちょっと…今回はアリカ様が宙に浮いたり(ワイヤーは CG で消してくれ)、空を飛んだりしますよ。

・「愛と誠」
愛と誠の PV と聞いてかなり期待していたのですが、PV というよりは演奏風景でした。これは PV のうちに含めてしまっていいのかどうなのか…
後景には大日本帝国の国旗、女性仕様の迷彩服(?)に身を包んだアリカ様、キーボード片倉氏とその部下のヴァイオリニスト2人が演奏。アリカ様が日本刀をチョロチョロやったり銃を向けたり。

・PVメイキング映像
約18分。途中でピーが入る。アリカ様はいったい何を言ったのか。

■どうでもいいこと
・近年徳間から発売された5つのアルバムの歌詞カードがツルツルなのだが、ザラザラのものにしてほしいな。ツルツルだと指紋とか汚れが付き易いのです。と思うのは自分だけではないはず。

あと、アンチの方に一言:
よく叩かれがちなアリプロですが、スローテンポなバラード曲やクラシック曲だって創ってるんですよ。普通にテレビやインターネットだけを見ていると激しめの万人受けしない曲しか聞こえてこないでしょうが。 私も近年のアリプロを残念に思っています(これも全部アリプロの世界観に合わないアニメ(=アリプロが楽曲を担当する価値のない糞アニメ)の楽曲担当制作 スタッフのせいなのです)。