❖用法部門
・失笑する
×つまらないことを聞いて笑えない。
○可笑しさを堪えることができずに吹き出す。
「失」には「あやまった」という意味があり、「失笑」=「あやまった笑い」という解釈が正しいようです（Yahoo! 知恵袋より）。また、広辞苑には「（笑ってはならないような場面で）可笑しさに堪えきれず、ふきだして笑うこと。」とあるので、「失笑」=「失礼な笑い」 と解釈するのもよいのではないでしょうか。
・煮詰まる
×物事がそれ以上進展しなくなる。
○十分に議論・相談などをして、結論が出る状態になる。
〔鍋が煮詰まって食べられる状態になることから〕
・姑息な
×卑怯だ。
○根本的に解決するのではなく、一時しのぎにするさま。
〔「姑」はしばらく、「息」は止む意〕
・さわり
×（話の）はじめの部分。
○（話の）中心となる部分。
他の意味が転じてこの意味ができました。「（話の中心に）さわっている部分」と憶えましょう。
・敷居が高い
×ハードルが高い
○不義理・面目ないことがあって、その人の家に行きにくい。
〔「敷居」は門の内外を区切る横木〕
・ 情けは人の為ならず
×情けをかけることは、その人のためにならない（のですべきではない）。
○情けは人のためではなく、いずれは巡って自分に返ってくるのであるから（情けをかけた人が恩返しに自分に情けをかけるから）、誰にでも親切にしておいた方が良い。
・気が置けない
×相手に気配りや遠慮をしなくてはならない。
○相手に気配りや遠慮をしなくてよい。
誤用での「気」は「安心する気持ち」、正用での「気」は「気配り・遠慮」と解釈できます。
・役不足
×本人の力量に対して役目が重すぎること。
○本人の力量に対して役目が軽すぎること。俳優などが与えられた役に満足しないこと。
「本人の力量に対して、与えられた役の程度が不足している」「与えられた役に対して、本人の満足度が不足している」と解釈できます。
・徐に
×突然何かを始めるさま。
○落ち着いてゆっくりと事を始めるさま。
・圧巻
×はるかに優れた力や勢力で相手を押さえつけること。
○書物・催し物などの中で一番優れている箇所。
〔「巻」は昔の中国の官吏登用試験の答案、「圧」は押さえるの意。最優秀の答案（巻）を他の答案の上に載せた（押さえる=圧）ことから〕
・忸怩（じくじ）たる
×悔しがる（気持ち）。
○恥じ入った（気持ち）。
「忸怩たる思い」
〔「忸」「怩」ともに「恥じる」の意。〕
・なし崩し
○借金を少しずつ返却すること。物事を少しづつ済ませていくこと。
・世間ずれ
×世間の常識から外れていること。
○世の中でもまれ、悪賢くなっていること。
「ずれ」とは「擦れ」のことです。
・募金する
×無償で公益・慈善のために金銭を与える。
○公益・慈善のために金銭を集める。
「金を募る」のですから、「寄付金を集める」という意味になります。前者の意味を表す場合は「寄付する」を使います。
・陳腐
×つまらないこと。
○古くさくありふれていて平凡なこと。
誤用されている意味は後者の正しい意味が転じたものと考えられますね。
〔「陳」は古い、「腐」は腐るの意〕
・潮時
×引き際
○（あることをするための）ちょうどよい時（好機・時機）。
・辛党
×辛いものを好む人。
○甘いものよりも酒を好む人。
・須く（すべからく）
×すべて。
○当然。
「学生は須く学業に励むべし」
・たそがれる
×物思いに耽（ふけ）る
○夕方になる。人生の盛りを過ぎる。
名詞の「たそがれ」は、｛夕方の薄暗い頃に『誰（た）そ彼（かれ）=誰だろう彼は』と尋ねたことから｝「夕方の薄暗いとき」という意味です。
・爆笑
×吹き出すように笑うこと。
○大勢が一度にどっと笑うこと。
これは誤用の方が定着しているので、誤用を認めても構わないでしょうね。誤用を合理化するとすれば、「大勢が一度にどっと笑うほど面白いことに笑う」と解釈しましょうか。ん？
・にやける
×気味悪く微笑む。
○男が女のように色っぽい様子をする。
「男が女のように色っぽく」微笑む様子が気味悪いことから、 誤用の意味がうまれたのではないでしょうか。
〔「にやけ（若気）」を動詞化した語〕
❖参考にしたWebサイト・要参照項目
・間違えやすい日本語 - 誤った表記・表現について解説しています
・普段使っている間違った日本語
・実は…使い方を間違えていたコトバランキング
・言葉の誤用 - 間違って使っていませんか？ - 誤った意味・表記・読みなどを解説。
今日の一言：「カチャカチャ カチャカチャ （Enterキー）ターン!!」って、とても耳障りですよね。
